幕内秀夫先生『粗食のすすめ糖質制限食ダイエット批判』

不食方法

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幕内式とは

幕内秀夫

幕内秀夫先生は、茨城県出身の管理栄養士で、
フーズ&ヘルス研究所主宰です。
日本ホリスティック協会会長の
帯津良一先生の帯津三敬病院などで
食事指導をしておられます。

 

1979年に山梨県の長寿村の棡原を知った事がきっかけで、
伝統食と民間食事療法の研究を始められたそうです。
日本列島を歩いての縦断や横断、
また四国横断、能登半島一周などを重ねた末に、
FOODは風土である事を実感し、提唱されています。

 

人類が誕生してから300万年、400万年、
あるいは700万年とも言われていますが、
そのほとんどが狩猟採集時代であり、
わずか1万年前に農耕が始まってから、
米、小麦、芋類を食べるようになりました。

 

狩猟採集時代においても、
特殊な地域を除いては、
採集の方がメインであり、
狩猟はサブ的な位置づけでした。
採集の方が調達法としても容易で、
食糧源としても安定していました。

 

考古学の知識がない人は、
縄文人は肉を沢山食べていて、
糖質はほとんど摂っていなかったと思い込んでいます。

 

最近、人骨のコラーゲンの分析技術が急速に向上し、
縄文人が何を食べていたのかが明らかになりました。

 

狩猟採集時代にも、
世界各地で糖質がかなり摂られていたのです。

 

3〜4万年前、日本列島に初めて人類がやってきました。
1万5000年前、氷河期が終わると共に、
日本列島では縄文文化が始まり、
次第に列島全域へと伝わっていきました。

 

縄文人は私たち日本人の最古の先祖であり、
縄文文化は1万年以上も続く事になります。

 

縄文時代は「森の文化」と呼ばれています。
当時の日本は緑の森に覆われていました。

 

縄文人の食事は動物性蛋白質ばかりではありません。
炭水化物も沢山食べていました。

 

炭水化物源としては、
芋類、栗、団栗、栃の実などを
よく食べていた事が分かっています。

 

考古学の研究者で、
縄文人の主食が肉だったと主張している人は
ほとんどいません。

 

北海道以外の地域では、
植物性食品への依存率が圧倒的に高く、
動物性食品への依存率は低かったそうです。
一般には芋類や堅果類に大きく依存し、
それらに加えて、内陸部では鹿や猪などの陸獣、
海岸部では魚介類を食べていたそうです。

 

縄文人の食事は、
6〜7割が植物性、
1〜2割が動物性だったのです。

 

当時は鹿や猪のような動物は、
一家族当たり年に一、二頭獲れるかどうかで、
それ以外は鳥や小動物が時々獲れるくらいで、
食料の大部分が植物性だったそうです。

 

専門家の話を総合すると、
農耕が始まる前の縄文時代は、
肉が主食ではなかったのです。

 

イヌイットは植物がほとんど育たない北極圏で生活しています。
かつてのイヌイットは狩猟採集生活を送り、
鯨、海豹、魚介類などを生で食べていました。
イヌイットは、肥満、癌、糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞、
リューマチなど、あらゆる生活習慣病が少なかったです。
しかし、イヌイットは世界で最も短命な民族として知られています。
かつてのイヌイットの平均寿命は30歳くらいだったと推測されています。
30歳で寿命が終わるなら、生活習慣病が少ないのは当然です。

 

動物の世界に目を移してみますと、
どの動物もある一定の食物を食べる性質があり、
モグラは昆虫を食べ、
牛や羊は草を食べ、
狼やライオンは肉を食べています。
食べる物の種類は極めて少なく、
これらの動物は皆、
偏食をしていると言えます。

 

パプアニューギニア高地人は、
動物性食品をほとんど食べず、
90%が薩摩芋です。

 

アラビアの砂漠に住むベドウィン族は
ナツメヤシの実とミルクがほとんどです。

 

それぞれの民族は、
自らの住む風土に適した食物を偏食しているのです。
私たち日本人も日本の風土に適した食物を
偏食するべきではないでしょうか。

 

日本の国土は南北に長く、海、山、里と
表情豊かな自然が広がっているため、
各地で地域に根差した多彩な食材が用いられ、
素材の味わいを活かした調理技術や
調理道具が発達してきました。

 

一汁一菜を基本とする日本の伝統食は
理想的な栄養バランスだと言われています。

 

日本の元気な高齢者たちは、
栄養素の事を考えながら食事をしていた訳ではありません。
単に、穀類や芋類を主食に、
季節の野菜、海藻、豆類、魚介類などを食べてきただけです。
どの国にもそれぞれの食文化があり、
風土に合ったものを食べるのが一番望ましいのです。

 

日本人が肉や乳製品を食べ始めたのは、
文明開化の明治時代以降の事です。
洋食文化が本格的に普及し始めたのは
第二次世界大戦後になってからです。

 

戦後わずか50年余りで、
日本人の食生活は急激に欧米化しました。
短期間でこれだけ食生活が変化した国は
他にないと言われています。

 

戦後になって米の消費量がどんどん減っています。
米に代わって驚異的に割合が増えたのは
肉類、油脂類、乳製品などです。

 

日本人が普段の食事で
肉類を多く摂るようになったのは
1960年代以降です。

 

元々は肉は特別な日にしか
食べられない御馳走でしたが、
次第にブロイラーなどの
効率的な畜産業が広まり、
食肉の価格が低下し、
一般家庭でも肉料理が
浸透するようになりました。

 

1990年代に入ると、貿易自由化で
アメリカやオーストラリアから
安い輸入肉も入るようになり、
肉食文化が完全に主流になりました。

 

日本人の体は肉や乳製品にまだ慣れていないので、
消化する事で内臓を酷使して疲弊させてしまいます。

 

米離れの傾向が進むにつれて、
生活習慣病が増えています。
つまり、糖質が病気の根源ではないという事です。

 

日本人は米食の民族です。
米食によって何千年も進化してきたので、
米が一番体に合うように作られています。

 

日本人には米を減らす
低炭水化物ダイエットは
合わないのは当然です。

 

幕内式の基本食は、
ご飯、味噌汁、漬物、お茶です。
人間の主食は、水と澱粉であり、
最も優れている澱粉がご飯なのです。
ご飯を食べ、お茶を飲む事は、
戦前の日本人の毎日の日常でした。
そこで、私たちの先祖は、
ごく当たり前の出来事という意味で、
「日常茶飯事」という言葉を使うようになったのです。

 

古来から穀物と野菜を中心とした食生活を送ってきた日本人は、
消化酵素の分泌も腸の長さもそれに適したものになっています。

 

食べ物を消化するには、消化酵素の働きが欠かせません。
そして、消化酵素は食べ物の栄養素によって異なります。
炭水化物の消化酵素のアミラーゼ、脂肪の消化酵素のリパーゼ、
蛋白質の消化酵素のプロテアーゼなどが代表例です。

 

日本人の体内で豊富につくられるのが
アミラーゼなどの炭水化物分解酵素です。
一方、脂肪や蛋白質を分解する消化酵素は少量しかつくられません。
つまり、脂肪、蛋白質の消化は、炭水化物に比べて負担が大きいのです。

 

赤ちゃんの離乳食は、まず重湯から始まってお粥になって、
徐々に体を慣らしてからご飯に変わっていきます。
重湯やお粥だけでほとんど副食を摂らないにもかかわらず、ぐんぐん成長します。
ご飯だけで必要な栄養素のほとんどが賄えるという事です。
最初から肉を欲しがる赤ちゃんはいません。
糖質が最も体に負担のかからないエネルギー源だという事を本能的に知っているのです。
私たち日本人は、病気になったらおかゆを食べていました。
たいていの病気では、体が弱れば弱るほど脂っこい物を嫌うようになります。
死期が近づいた人は、
寿司を食べたいとは言いますが、
焼き肉を食べたいなどとは言いません。
人間というものは、生まれた直後や死を目前にした時のように命がかかっている場面では、
重湯、お粥、ご飯のような澱粉を食べるように仕組まれているようです。

 

エネルギー源を脂質や蛋白質にしたらどうなるでしょうか。
脂質や蛋白質を過剰に摂ると、胃、腸などの消化器は勿論、
肝臓、腎臓などの内臓に負担がかかってきます。
内臓に負担がかかれば、必ず肌や髪などの表面的な部分にも影響が出てきます。
肌だけが体と分離している訳ではありません。
肌が他の内臓や筋肉などと違うのは、
たまたま外と接しているというだけの事なのです。
脂質や蛋白質のような負担のかかるものばかりを食べていれば、
老化が進むのは当然の事と言ってもよいでしょう。
実際にそのような生活をしているのが、植物が育たないために、
肉ばかり食べている北極圏のイヌイットや、
乳製品を大量に摂るヒマラヤ高地人です。
彼らは、同じ年齢でも日本人よりも老け込むのが早く、
寿命も短いようです。
韓国人女性は肌が綺麗な人が多いとよく言われますが、
それはエネルギー源の多くをご飯から摂っているからだと思われます。

 

日本人は蛋白質を多く含む大豆製品を利用してきました。
その筆頭が、大豆を発酵させた味噌です。
ご飯と味噌汁という組み合わせによって、
ほとんどの栄養素が賄えます。

 

幕内式では、番茶を勧めています。
緑茶が春に摘まれる未成熟なお茶であるのに対して、
番茶は夏過ぎに摘まれる成熟したお茶だという点に違いがあります。
緑茶というのは、まだ未成熟な段階で、
枝の先の葉を摘んで作ったものです。
緑茶は未成熟なために刺激が強く、
沢山の量を飲めるものではありません。
現に、お茶の先生は大量に抹茶や緑茶を飲むために、
胸焼けをする人が多いのです。

 

粗食の基本

主食 50%
野菜、海藻、芋 30%
豆、種実 10%
動物性食品 10%

 

ご飯の魅力

@水分が沢山含まれているので食べやすい。
A淡白なので一日に三回食べても飽きない。
B加工品ではないので食品添加物がない。
Cどんな野菜やどんな魚にも合う。
D油や砂糖を使わなくても美味しい。

 

食生活改善の10ヵ条

@ご飯を主食にする。
A味噌汁、漬物、納豆などの発酵食品を常食する。
Bパンを常食しない。
C飲み物でカロリーを摂らない。
Dご飯は玄米、分つき米、胚芽米、雑穀などを常食する。
E副食は季節の野菜を中心にする。
F動物性食品は季節の魚介類を中心にし、時々卵で補うようにする。
G砂糖、油脂を摂り過ぎない。
H安全な食品を選ぶ。
Iゆっくりよく噛んで食べる。

 

幕内式粗食健康法は、マクロビオティックにも通じるものがあります。


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