安保徹先生『インターフェロン療法』

あじまりかん

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安保式とは

安保徹

安保徹先生は青森県出身の医学博士で、
新潟大学大学院医歯学総合研究科教授です。
国際的な場で精力的に研究成果を発表し続け、
免疫学の権威として注目を集めています。
1996年には、白血球の自律神経支配の
メカニズムを解明するなど、様々な発見をされています。

 

38億年前に海の中で単細胞生物の始原生命が誕生しました。
以後、25億年をかけて多細胞生物に発展し、
魚類⇒両生類⇒爬虫類⇒鳥類⇒哺乳類と進化し、
生命体の頂点である人類が誕生したのです。

 

海水に浮遊していた単細胞生物は、
海水から水分と栄養素を摂取して生きていましたが、
その後、文化と進化を繰り返しながら多細胞生物になり、
やがて地上に這い上がろうとすると、
これまでの海中生活に別れを告げなければならないので、
そのままでは干からびてしまいます。

 

よって、体内に海を抱えて上陸する事になります。
この体内の海こそが血液なのです。
海水の浸透圧と血液や羊水の浸透圧が酷似しているのはこのためです。

 

20世紀の始めにはフランスの生物学者ルネ・カントンが、
犬の血液を海水と交換しても生存できる事を実験で立証しています。
さらに、人間の血漿や羊水は海水とほぼ同一の成分であり、
海水には細胞を培養する力がある事を証明しています。

 

38億年前の海水中で外敵と戦ったり逃げたりしていたのと同じように
白血球は、体内の海である血液内で浮遊して動き回っているのです。
つまり、白血球は始原生命そのものであり、
生命の大本の細胞こそがマクロファージなのです。

 

断食すると、マクロファージが増加する事が分かっています。
つまり、断食によって生命力が強化されるという事なのです。

 

免疫力を高めるのに一番手っ取り早い方法は、風邪をひく事です。
風邪をひくとリンパ球とウイルスが戦うので、
治った後には自然と免疫力が高まります。
実際、安保徹先生は風邪が流行っている場所に行く事にしているそうです。
ところが、風邪をひいたり、インフルエンザにかかったりしないそうです。

 

私たちの免疫の基本は、リンパ球が働いているだけではなく、
白血球の抵抗やマクロファージなどがあって行われているのです。
マクロファージの活性が高いと、リンパ球にウイルスを処理してもらう前の段階で、
マクロファージ自身の力で治してしまいます。
マクロファージの活性が高ければ、風邪をひく事はありません。

 

マクロファージは、ウイルスをやっつけるだけではなく、栄養処理の役割も担っています。
栄養を沢山摂取すると、マクロファージがコレステロールなども処理して分解し、
血管を掃除して、動脈硬化を防いでくれたりします。

 

しかし、処理能力を超えるほど食べ続けると、
マクロファージは泡沫細胞となって血管壁に沈着し、
ついには動脈硬化を進めてしまいます。

 

つまり、栄養を過剰に摂取するとマクロファージはただの栄養処理屋になってしまい、
すぐに風邪をひいたり、病気になったりするという訳なのです。

 

逆に飢餓状態になると、マクロファージは自分の体の構成成分を食べて栄養に変えます。
まず、最初に、老廃物を食べて、ポリープを食べて、シミを食べて、癌細胞を食べます。
このように、マクロファージの働きによって、癌細胞が消えるという事が起こる訳です。

 

安保徹先生は、少食に関する大変興味深い動物実験を行っています。
マウスのたんぱく質を減らして免疫力がどのように変化するのかという実験です。
通常、実験に用いるマウスは、25%のたんぱく質が入った餌で飼育するのですが、
たんぱく質の割合を10%⇒5%⇒0%と減らして免疫力がどのように変化するのかを調べました。
すると、たんぱく質の割合を下げれば下げるほど、免疫力が上がっていく事が分かったのです。

 

さらに、癌とマラリアに対してマウスがどういう抵抗性を示すのかを調べてみました。
その結果、低たんぱく食の餌にしたら抵抗力が強くなっていく事が分かりました。
しかも、たんぱく質の割合を下げれば下げるほど抵抗力が強くなり、
5%、0%まで減らしたら、癌の転移が消滅して全部のマウスが生き延びたそうです。
つまり、たんぱく質を減らせば、癌にもマラリアにも抵抗できるという事なのです。

 

私たちの細胞には、解糖系とミトコンドリア系という二種類のエネルギー経路が備わっています。
解糖系は、酸素を嫌い、食べ物の栄養素だけを原料にしているのに対し、
ミトコンドリア系は、栄養素に加えて、呼吸から得た酸素を必要としています。
解糖系とミトコンドリア系のバランスが崩れてしまい、
無酸素の解糖系ばかりが稼働するようになった時、癌細胞が生み出されやすくなります。
癌は、解糖系の世界でこそ効率的に生きられるようになった細胞なのです。

 

恒温動物である人間には、一定の酸素と温度が必要です。
この二つの条件が得られなくなれば、当然、生きにくくなるので、
体はこの状態から抜け出そうとして、
これに適応できる細胞を新たに作り出します。
実は、それが癌細胞なのです。
癌は、低酸素、低体温の環境に対する適応現象として引き起こされるのです。
癌細胞を悪者扱いし、
ただ取り除こうとするだけでは、
癌は決してなくなりません。
低酸素、低体温状態からの脱却を図り、
ミトコンドリア系が働きやすい環境に変え、
癌が活動しやすい条件そのものを取り除いてしまえば、
癌細胞は自然に退縮します。
その具体策となるのが、
体を温める事であり、
酸素補給を心掛ける事なのです。

 

呼吸が浅ければ、当然、酸素を体中の細胞に充分に届ける事ができなくなります。
すると、酸素の働きによってエネルギー産生が促されるミトコンドリア系は作動しにくくなります。
結果、解糖系ばかりが働く事になり、
低酸素、低体温が持続し、
癌細胞が分裂しやすくなるのです。

 

高僧が座禅をし、
腹式呼吸を繰り返す修行を続けているのは、
解糖系の欲の世界から解脱し、
ミトコンドリア系優位の悟りの世界へとシフトチェンジするための知恵なのでしょう。
ヨガや太極拳のような有酸素運動が尊ばれているのも、
同様の理由によるものだと考えられます。


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