スピルリナは地球最古の食品
スピルリナは、35億年以上も前に
出現した最古の藍藻類の一種です。
地球上に最初に出現した植物がスピルリナなどの藍藻類です。
それ以来スピルリナは進化せずに生き延びてきた原始的な生命体です。
スピルリナは植物と動物に分化する以前に誕生し、
植物と動物の両方の特徴を併せ持つ非常に珍しい生物です。
藻の一種ですが分類学的には原核生物に
分類されるので細胞に核を持ちません。
高温、高塩分、高アルカリという
過酷な環境で繁殖するのが特徴で、
非常に生命力の強い生物だと言えます。
長い間、スピルリナはアフリカや中南米の
熱帯地方の塩水湖に自生していました。
自生地周辺の原住民の人々は
スピルリナを食糧としていました。
メキシコ中央高原に栄えていたアステカ帝国では、
スピルリナが食用にされていたとの記録があります。
1927年、ドイツの藻類学者のドゥルピン博士によって
発見され「スピルリナ」と命名されました。
1964年、フランスの国立石油研究所のクレマン博士が、
メキシコの微生物会議でスピルリナを紹介した事によって、
スピルリナは世界から脚光を浴びるようになりました。
スピルリナはクロレラと比較すると、
栄養価、消化率、増殖率において、
格段に優れているのが分かります。
現在のスピルリナの産地は、
アメリカのカリフォルニアやハワイなどで、
水質や日照の条件が良い環境で栽培されています。
美容先進国であるアメリカでは、
スピルリナはスムージーに欠かせない食材です。
スピルリナはアルカリ度が高い食品なので
摂取する事で酸性に傾いた体質を
弱アリカリ性の体質へと導きます。
スピルリナの約70%は蛋白質で、
18種類のアミノ酸がバランス良く含まれており、
大豆や牛肉の数値と比べるとかなり優秀です。
現代人の必須アミノ酸の供給源として最適です。
スピルリナは必須アミノ酸をすべて含み、
アミノ酸組成はクロレラを上回っています。
スピルリナは、γ―リノレン酸、葉緑素、
核酸、酵素、食物繊維なども豊富で、
世界で最も完璧な食品とも言える栄養バランスを誇っています。
スピルリナはβ-カロテンが豊富で、
その含有量は人参の約20倍、
菠薐草の約40倍に相当します。
スピルリナは鉄分が豊富で、
その含有量は人参の約450倍、
菠薐草の約45倍に相当します。
スピルリナはヴィタミンB12が豊富で、
その含有量は牛レバーの250%に相当します。
スピルリナは葉酸が多く含まれています。
葉酸は妊婦に不可欠な栄養素です。
スピルリナの主成分はフィコシアニンという独自の青色色素成分です。
フィコシアニンには、血清コレステロールの上昇を抑制したり、
腎臓機能障害を予防する効果があると言われています。
スピルリナには核酸(DNA、RNA)が豊富に含まれています。
40歳以上になると体内での核酸の合成量が減少するので、
食品から核酸を積極的に摂取する必要があります。
米国航空宇宙局NASAでは、
スピルリナを宇宙未来食糧として採用し、
将来的には宇宙で栽培する事も検討しているとの報告があります。
国連でもスピルリナを未来の最も理想的な食糧資源として推奨しています。
スピルリナ粉末ティースプーン1杯で、
1日に必要とされる緑黄色野菜量120gと
同等の栄養を摂取する事ができます。
スピルリナに突出して多く含まれる
β-カロテンと鉄分は熱に強いため、
加熱調理にも適しています。
スピルリナは細胞壁が薄くて壊れやすく、
消化率は2時間で95%を誇り、
クロレラに比べて有効成分の利用効率が非常に高いです。
スピルリナの品種
- アルスロスピラ・マキシマ
- アルスロスピラ・プラテンシス