甘酒は飲む点滴
甘酒は、日本の伝統的な甘味飲料の一種です。
甘酒の起源は古墳時代に遡り、
『日本書紀』に甘酒の起源とされる
天甜酒に関する記述があります。
江戸時代には夏ばて対策の特効薬として、
庶民は冷やした甘酒を愛飲していたそうです。
昭和40年代後半まで、
日本の農家では甘酒を毎日
飲む習慣があったそうです。
今、日本全国で甘酒が
注目度急上昇中です。
女優の永作博美さんは腸内環境を
整えるために豆乳甘酒を飲んでいるそうです。
女優の井川遥さんは朝食時に
いつも甘酒を飲んでいるそうです。
モデルの道端アンジェリカさんも
毎日甘酒を飲んでいるそうです。
甘酒の甘味は、同じブドウ糖でも白砂糖と違い、
麹によって発酵した糖分であり、
微生物の力でグリコーゲンまで分解済みです。
そのような糖分であれば、
膵臓に負担を掛ける事はありません。
米を発酵させただけの天然の甘味なので、
白砂糖のように血糖値を急激に
上げてインスリンの過剰分泌を招いたり、
インスリンの過剰分泌による低血糖状態を
引き起こす事もありません。
甘酒の原料である麹には様々な
薬効成分が含まれています。
癌を抑制する成分、高血圧を下げる成分、
記憶力の低下を防ぐ成分などが確認されています。
麹菌は60度で死んでしまうそうです。
しかし、麹菌が生み出した酵素の
アミラーゼは60度で一番活性化します。
麹菌は60度で死んでしまうのですが、
アミラーゼは働き続けるそうです。
◆甘酒には二種類あります。
・麹を糖化させて作ったもの。
・酒の粕に砂糖を加えたもの。
本来の甘酒は米を麹で糖化したものになります。
酒粕にお湯と糖分を加えただけのものは
本来の甘酒とは別物になります。
麹で作る甘酒にはヴィタミンやアミノ酸の他に
100種類以上もの酵素が含まれていて滋養豊富です。
米麹に含まれる脂質の一種セラミドは
肌の保湿機能を向上させます。
また、紫外線の害を抑制して
肌荒れやシミを防ぐ効果もあります。
ほとんどの市販の甘酒は味の変化を
防ぐために加熱殺菌が施されています。
その結果、熱でヴィタミンが変成し、
微生物も死滅し、酵素も失活しているので、
摂取するなら手作りするのが理想的です。
加熱殺菌されていない生甘酒なら
新鮮なヴィタミンや活性している酵素が含まれています。
生甘酒は作り方はとても簡単です。
ヨーグルトメーカーの容器に
生の米麹200gと水250mlを入れ
60℃に保温設定をしてスイッチを押すと
6時間後には生甘酒が完成します。
生甘酒と言っても実際には
粒々がしっかり残っているので
「食べる甘酒」と言えるかもしれません。
生甘酒には、ブドウ糖、オリゴ糖、
アミノ酸、コウジ酸、フェルラ酸、
ヴィタミンB1、B2、B6、葉酸、
食物繊維などが含まれています。
これらの栄養は点滴とほぼ同じ内容である事から、
「総合ヴィタミンドリンク」と称されています。
甘酒にはヴィタミンB群が
豊富に含まれています。
ヴィタミンB群は皮膚や粘膜の
新陳代謝を活発にする作用があり、
様々な肌トラブルを改善してくれます。
ヴィタミンB群は集中力を
高める作用もあるので、
お子様にも最適です。
生甘酒には蛋白質を構成するアミノ酸や
ヴィタミン類が豊富に含まれているので
コラーゲンの生成能力を
高める効果が期待できます。
生甘酒にはコウジ酸が含まれています。
コウジ酸にはメラニンの生成を
抑制する作用があるので
美白効果が期待できます。
コウジ酸には血行促進作用もあるので、
毛根が活性化し、抜け毛が減ります。
米麹から作られた甘酒には
ペプチドが含まれています。
ペプチドは血圧を下げる作用があります。
朝は体を目覚めさせようと
血圧が上がりやすくなるので、
生甘酒は朝に飲むのが最適です。
甘酒は腸内細菌叢を整えるので、
免疫力の向上にも繋がります。
これにより、風邪、食中毒、感染症など、
様々な病気の予防にも役立ちます。
生甘酒に含まれる植物性乳酸菌は
胃酸や胆汁酸に強いので
生きたまま小腸まで届きます。
その際、生甘酒に含まれるオリゴ糖は
吸収されないので、大腸まで届いて
善玉菌の餌になります。
その結果、腸内環境が整うと食欲が
自然にコントロールできるようになります。
大腸の善玉菌は酪酸を産生します。
酪酸は腸の粘膜を刺激して
蠕動運動を促進するので、
体内の解毒が進みます。
生甘酒に含まれる乳酸菌は
バクテリオシンという物質を生産し、
悪玉菌やウイルスの増殖を抑制します。
病気の感染予防にも役立ちます。
甘酒は食物繊維が豊富で、
不要なコレステロールを吸着して排出するので、
コレステロール値の改善の効果が期待できます。
マルクラとオーサワジャパンの玄米甘酒は、
砂糖や水飴などが使われておらず、
麹のまろやかな甘味があってお勧めです。
生甘酒は1日大匙4杯程度を
食後に摂るのがお勧めです。
生甘酒を飲む量は
1日200mlまでで充分です。
毎日少量を摂取するだけでも
充分効果が期待できます。
生甘酒は1週間で食べ切るのが理想的です。
それ以上経過すると酸っぱくなります。
生甘酒に含まれている酵素は
活性作用があるので、
材料に活用できます。
生甘酒に魚や肉を漬けておくと、
酵素が蛋白質を分解して軟らかくなり、
消化されやすくなります。
甘酒は調味料やドレッシングの代用品にもなります。
煮物の砂糖、味醂の代わりにも活用できて、
素材の味を際立たせた優しい味に仕上がります。
当然、栄養価もアップします。
甘酒を飲んでも美肌効果がありますが、
肌に直接塗っても美肌効果があります。
5分間、生甘酒パックをすると
しっとりとしたもちもち肌になり、
肌が一段階明るくなります。
甘酒の種類
- 米麹甘酒
- 酒粕甘酒