鶏肉の栄養は疲労回復の特効薬
鶏肉は、キジ科の鶏の食肉です。
日本に鶏が入ってきたのは紀元前300年ですが、
当時は食用ではありませんでした。
高らかな鳴き声で夜明けを告げる聖鳥として重宝されていました。
養鶏業界では卵を多く生ませる秘策があります。
それは一定期間、雌鳥に餌を与えないようにするのです。
そして、頃合いを見計らって餌を与えると卵が多く生まれます。
断食させる事で、鶏の生殖能力・繁殖能力が飛躍的に高まるのです。
鶏肉の主な産地は、鹿児島県、宮崎県、岩手県などです。
日本で流通する食用の鶏には
「若どり」
「地鶏」
「銘柄鶏」
の3種類があります。
日本には60種類以上の
地鶏ブランドが登録されています。
全国のブランド鶏の中で、
愛知県の名古屋コーチン、
秋田県の比内地鶏、
鹿児島県の薩摩地鶏の総称を
「日本三大地鶏」と言います。
最近、ちょっとした地鶏ブームで
多くの居酒屋で地鶏料理が
メニューに組み込まれています。
狭いケージに閉じ込められて
育てられたブロイラーよりも
平飼いで育てられた地鶏の方が
美味しいのは当然です。
鶏肉は脂質が少なく、良質な蛋白質を含み、
ヴィタミンA、ナイアシン、コラーゲンが含まれています。
鶏肉は良質な蛋白質が豊富で、
必須アミノ酸のバランスも良いので、
病後の体力回復に役立ちます。
鶏肉の蛋白質にはメチオニンが多く含まれています。
メチオニンは必須アミノ酸の一種で、
脂肪肝を予防する効果があります。
鶏肉の脂質は、リノール酸やリノレン酸のような不飽和脂肪酸が多いです。
これらの不飽和脂肪酸は、血中のコレステロールをコントロールし、
血栓症や動脈硬化を防ぐ効果があります。
鶏肉にはレチノールが豊富に含まれています。
レチノールは皮膚や粘膜を強化する働きがあり、
細菌の感染を予防したり、癌を予防する効果が期待できます。
鶏肉には、糖質や脂質を燃焼させるのを促すヴィタミンB1、B2、
ヴィタミンB群の一種であるナイアシンが含まれています。
レバーなどの内臓には、ヴィタミンAや鉄分が多いので、
貧血予防や体力増強に奏効します。
鶏肉の手羽先にはコラーゲンが豊富に含まれています。
世界三大美女の一人である中国の楊貴妃は、
手羽先を煮込んだ料理を好んで食べていたそうです。
軟骨にはコラーゲンが多く含まれ、
毛髪や皮膚の新陳代謝を促します。
鶏の胸肉にはイミダゾールジペプチドという成分が含まれています。
イミダゾールジペプチドは抗疲労効果があり、
細胞が錆びるのを防ぐ働きがあります。
鶏の胸肉100gを2週間以上摂り続けると、
脳内で持続的に酸化ストレスを減らして
疲労軽減効果が得られると言われています。
イミダゾールジペプチドは
消化管でアミノ酸に分解された後、
体内の合成酵素で
少しずつ再合成されるので
作用時間が長いのが特徴です。
イミダゾールジペプチドは熱に強いので
焼いても炒めても揚げても蒸しても茹でても
鶏胸肉のイミダゾールジペプチドは変質しません。
最近、コンヴィニエンスストアやスーパーでは
鶏胸肉を蒸して味付けしたサラダチキンが
発売されて話題になっているようです。
サラダチキンの味付けには、ハーブ風味、
レモン風味、タンドリーチキン風味など
様々なバリエーションが登場しています。
鶏肉の各部位と特徴
もも
鶏肉の中では非常に人気の高い部位。
筋肉質で適度に脂肪があります。
ヴィタミンB2、B12も豊富です。
焼いても煮ても揚げても美味しいです。
むね
サラダチキンでお馴染みの鶏胸肉。
高蛋白で低脂肪であっさりした味わい。
コストパフォーマンスが高いです。
ヴィタミンB群やヴィタミンAも多いです。
ささみ
鶏肉の中では最も脂肪が少なく、最も蛋白質が多いです。
アスリートやダイエッターに人気の部位です。
手羽元
鶏の翼の根元の部位です。
胸肉に近いので肉付きが良いです。
脂肪が少ないのが特徴です。
手羽先
鶏の翼の先端部分です。
ゼラチン質や脂肪が多いのが特徴です。
レバー
鶏の内臓の一種で、肝臓にあたります。
鉄分を多く含んでいるので、貧血予防に役立ちます。
砂肝
鶏の筋胃です。
低カロリー高蛋白なのが特徴です。
ハツ
鶏の心臓です。
肝臓と一緒に売られている事が多いです。
ナンコツ
胸骨の先端の軟らかい部位です。
キンカン
成長途中の卵です。
レバー
牛レバー、豚レバー、鶏レバーの中では
最も低カロリーで癖がなくて食べやすいです。
サイズが小さいので料理もしやすいです。
鉄分、ヴィタミンA、B1、B12、葉酸が
豊富に含まれています。
鶏肉の種類
- ブロイラー
- 銘柄鶏
- 地鶏
日本三大地鶏
- 名古屋コーチン
- 比内鶏
- 薩摩鶏