ゴーヤの栄養は夏バテに効果的
ゴーヤは、熱帯アジア原産のウリ科ツルレイシ属の果実です。
中国などでは、ゴーヤの実や種子の他、
茎・葉・花・根も民間療法の薬として利用されていました。
古代インドの医学アーユルヴェーダでは、
ゴーヤは疲労回復や老化防止に効果があるとされ、
生薬の一つに名を連ねています。
日差しの強い沖縄では、繁ったゴーヤの葉が日除けにも適しているため、
一般の家庭でも積極的に栽培が行われています。
沖縄の家庭の食卓には、ゴーヤチャンプル、ゴーヤチャーハン、
ゴーヤジュース、ゴーヤ茶などが毎日のように登場するそうです。
一年を通して食べる事ができますが、
新鮮で栄養価が高いのは夏場に収穫されたゴーヤです。
ハウス栽培ではない沖縄産のゴーヤの最盛期は5月〜9月頃です。
暑い太陽の日差しを沢山浴びれば浴びるほど、
ゴーヤの苦味と栄養価は高くなります。
ゴーヤには非常に多くの栄養成分が含まれており、
果皮を中心に、β-カロテン、ヴィタミンB1、B2、C、
葉酸、カリウム、カルシウム、鉄、食物繊維などが豊富で、
種子には共役リノレン酸を含む事が知られています。
ゴーヤに含まれるβ-カロテンは、
油で炒める事によって吸収率が大幅に上昇します。
ゴーヤはヴィタミンCが豊富で、
その含有量は檸檬の3倍です。
ゴーヤに含まれるヴィタミンCには、
加熱をしても壊れにくいという特徴があります。
そのため、ゴーヤチャンプルーなどの炒め物でも、
ヴィタミンCをきちんと摂取できます。
ゴーヤは独特の苦味が特徴ですが、
その苦味成分は果皮に含まれるサポニンのモモルデシンとチャランチン、
葉や茎に多いコロソリン酸などです。
苦味成分のモモルデシンは肝機能を高め、
胃液の分泌を促して食欲を増進させる効果があります。
チャランチンは膵臓のランゲルハンスβ細胞に働きかけ、
インスリンの分泌を促し、血糖値を下げる効果があります。
コロソリン酸は、別名「植物インスリン」と言われています。
コロソリン酸は葉や茎に多く含まれる成分で、
インスリンを使わずに細胞内へのブドウ糖の取り込みを促進し、
血糖値を下げる働きがあります。
ゴーヤの種子に多く含まれている共役リノレン酸には、
抗癌作用がある事が分かっています。
種は捨てずに空炒りして食べる事をお勧めします。
ゴーヤには、水溶性食物繊維が豊富に含まれています。
水溶性食物繊維は、血中のコレステロールや中性脂肪の上昇を抑制する効果があります。
ゴーヤは完熟すると黄色くなり、苦味が少なくなります。
完熟ゴーヤの中の赤い部分はとろけるように甘いです。
ゴーヤの品種
- あばしゴーヤ
- 長れいし
- 太れいし
- 白れいし
- ウッチャボルダエ
- 白長れいし
- タイゴーヤ
- 汐風
- 群星
- ベトナムゴーヤ
- 純白苦瓜