クーエ式とは
エミール・クーエ博士は、フランス出身の薬剤師・心理学者・精神科医で、
クエイズムと呼ばれる自己暗示法の創始者です。
エミール・クーエ博士はポジティブ・シンキングの元祖とも言われ、
催眠の研究や行う中で、自己暗示による独自の精神療法クーエ・メソッドを開発。
癌、喘息、結核、リューマチに至る広汎な患者を、
単純な暗示一つで完治させた事で世界的に有名になり、
その後の暗示療法、自律訓練法の生みの親になります。
自己暗示法の理論は弟子の
チャールズ・ボードウィンが体系化し、
現代でも充分通用する法則となっています
ヨハネの福音書に「初めに言葉ありき」と記されているように、
言葉は宇宙創世の時から存在した創始のエネルギーです。
この世のすべてのものは微弱に振動していて、特定の周波数を持っています。
音は音波、色は光波、電気信号は電波と呼ばれ、脳波や心音なども波形で表されます。
そして、言葉、思考、感情なども特定の周波数を持っているのです。
さらに、似た周波数同士は共鳴し合うという物理的な作用があります。
ですから、肯定的な言葉は肯定的な出来事を呼び、
否定的な言葉は否定的な出来事を呼び寄せるのです。
人間は1日に6万回思考していると言われており、
そのうち潜在意識は顕在意識の143倍とも言われています。
人間には、意志力と想像力というものがあります。
想像力と意志力が衝突して対立する場合、
勝利をおさめるのは常に想像力の方です。
この法則は重力の法則と同じほど不変であり、例外はありません。
頑張れば頑張るほど、その努力とは反対の結果になるのです。
これを「努力逆転の法則」と言います。
つまり、意志よりも想像を優先させた方が物事は成就しやすいという事です。
従って、私たちは常に想像力を味方につけるべきなのです。
人間には新しい脳と古い脳の二種類があります。
古い脳である大脳辺緑系は自律神経と呼ばれ、
呼吸、脈拍、血圧、消化、吸収、体温調節など、
無意識に行われている体のリズムをコントロールしています。
新しい脳である大脳新皮質は、思考・判断・記憶などを司っており、
人間と他の動物との圧倒的な違いは、
この新しい脳を著しく発達させた事にあります。
自律神経系は、現実と想像の区別がつかないという性質を持っています。
想像した事はすべて、自律神経系を解して大脳の側坐核というところに伝わり、
今現実に本人の身に起きている事として受け止められ、
直接、体に作用するようになります。
このような生理的な仕組みを理解して言葉を上手く活用する事で、
人生を好転させる事が可能になるのです。
脳は、自分の声に敏感に反応します。
声帯の揺れ、舌や唇の動きにも、強く反応します。
心で思っている事よりも、声に出す言葉の方が、
脳を刺激するのです。
肯定的な言葉を唱えると、大脳辺縁系と基底核に快のイメージ情報が伝わります。
その結果、エンドルフィン、ドーパミン、セロトニンの分泌量が増え、
不調や症状の原因であるストレス物質を取り除く事が可能になります。
起床後と就寝前は、無意識の領域とコンタクトしやすい脳波になります。
この時に肯定的な言葉を唱える事によって、人生を好転させる事が可能になります。
エミール・クーエ博士は薬効を
説明した患者と説明しなかった患者では
回復に大きな差がある事に気づきました。
薬効を説明した患者の方が
明らかに薬がよく効いていたのです。
エミール・クーエ博士は患者自身の「治る」という思いが
病気の治療を促進するのだと実感しました。
エミール・クーエ博士の提唱する意識的自己暗示は極めてシンプルです。
そして、習慣にしやすいのが特徴です。
1日2回、毎朝起床後と毎晩就寝前に、
「私は毎日あらゆる面でますますよくなっている」
という決まり言葉を連続的に20回以上唱えます。
20の結び目を作った紐を手繰りながら唱えるのが理想的です。
これは自己啓発の世界で広く使われているアファメーションの走りですが、
この一般的アファメーションに誰にでも必要なすべてが含まれています。
エミール・クーエ博士が無料で開設したクリニックでは、
この新しい精神療法により、93%という驚異的な治癒率を達成しました。
治癒した疾患は、吃音、虚弱、委縮、腫瘍、頭痛、静脈瘤、
糖尿病、記憶障害、腎臓障害、慢性気管支炎、リューマチなど、
ありとあらゆる身体的、精神的症状を含みます。
エミール・クーエ博士の教えは、
ノーマン・ヴィンセント・ピール、
ロバート・シューラー、
クレメント・ストーン、
ジョセフ・マーフィー博士、
A・M・クラズナー博士、
ロンダ・バーンなど、
多くの自己啓発の大家によって活用されています。
潜在意識の特徴
- 潜在意識に不可能はない。
- 潜在意識は無限の貯蔵庫。
- 潜在意識は主語が理解できない。
- 潜在意識は否定形が理解できない。
- 潜在意識は過去・現在・未来を区別しない。
- 潜在意識はリラックス状態の時に表層化する。
- 潜在意識は善悪の区別ができない。
- 潜在意識は現実と想像の区別ができない。
- 潜在意識は変化を嫌う。
- 潜在意識は努力を嫌う。
- 潜在意識は苦痛を避けて快楽を求める。
- 潜在意識はどんな情報でも受け入れる。
- 潜在意識は繰り返し反復する事で効果を発揮する。
- 潜在意識は理論より、感覚、イメージに訴える。
言葉の選択に関する5つのルール
- 肯定文で
- 具体的に
- 現実的に
- 繰り返す
- 現在形で