骨にひびが入った時の症状!骨ひび腫れない!骨ヒビ放置どうなる?
骨は、脊椎動物において骨格を構成する、
リン酸カルシウムを多分に含んだ硬い組織です。
骨は、体の中では歯に次いで硬く、
その硬い性質を利用して、
二本足で歩く時に体を支えたり、
体を持ち上げたりする役割を担っています。
その硬さは、脳や心臓などの
重要な臓器を保護する役目にも利用されています。
骨のもう一つの大切な役割に、
カルシウムの貯蔵があります。
カルシウムは生命の維持には必要不可欠な存在です。
食事からカルシウムが充分に摂取できていなければ、
命に関わってくるので、
骨にカルシウムを貯蔵しておき、
緊急時には骨から引き出して使います。
私たちの骨格は、206個プラスαの骨で形成されています。
数が曖昧なのは、尾骨の数は人によって異なっている上、
人によってあったりなかったりする骨があるからです。
骨は人間の体を支えるために、
硬くて丈夫にできていますが、
それは絶えず活発に新陳代謝を繰り返しているからです。
破骨細胞によって古い骨を壊し、
骨芽細胞によって新しい骨を作って、
常に丈夫でしなやかな骨を保っているのです。
この働きを骨代謝と言います。
女性の骨量は、20歳代をピークとして、
その後、エストロゲンの減少と並行して、
骨量も下降していきます。
エストロゲンが極端に減少して閉経すると、
骨量も急速に減っていきます。
骨は体重の負荷が掛かる刺激で強くなります。
体重が軽すぎると充分な負荷が掛からないので、
骨の形成の維持にも影響を与える事になります。
体が痩せすぎると骨も痩せていくのです。
骨を丈夫にするには、
食事、運動、日光浴が三大原則です。
これらは日常生活上でちょっと注意するだけでも、
随分改善できます。
以前、骨の強さは骨密度だけを
向上させればいいと考えられていました。
しかし、現在では、骨の質が
重要であると考えられています。
骨の強さ=骨密度(70%)+骨質(30%)
骨を丈夫にするためにはカルシウムも必要ですが、
カルシウムは骨を石灰化して固める役割を持つもので、
骨の基材となるのは蛋白質です。
蛋白質はミネラルを運ぶ役割も担っており、
蛋白質が不足すると、
カルシウムが運ばれず、
骨が丈夫になりません。
さらに骨の強度をしなやかに保つのが
納豆に含まれるヴィタミンKです。
この三つの他にコレステロールも必要です。
血中コレステロールは紫外線を浴びる事で、
ヴィタミンDになり、カルシウムの吸収を助けます。
女性は閉経すると骨密度は急速に下がり、
その後はどれだけ栄養を摂取しても
骨密度は上がらないと言われていますが、
閉経後の女性の骨密度が上がった事例もあります。
骨は夜寝ている間に作られるので、
骨の材料となるカルシウムは
夕方に摂っておきたいです。
骨を丈夫にするための食事は、
卵+小魚+納豆+胡麻+豆腐+鰹節です。
骨は負荷を掛けないと組織が強化されないので、
適度な運動をする必要があります。
骨粗鬆症になった場合の栄養療法においては、
カルシウム、ヴィタミンB、D、E、K、葉酸が有効です。
ヴィタミンDは1日400〜800IU、
ヴィタミンKは250〜300マイクログラムを
摂取する事が推奨されています。
ヴィタミンB6が不足すると、
老化物質ホモシステインが増え、
活性酸素が増えて骨を攻撃し、
骨の質が劣化します。
骨が弱くなると糖尿病になりやすくなります。
健康な骨からはヴィタミンKの作用によって
オステオカルシンが沢山分泌されます。
オステオカルシンは膵臓に働いて
血糖値を下げるインスリンの分泌を高めます。
骨粗鬆症になるとオステオカルシンの分泌が減り、
インスリンの分泌も減り、血糖値が上がってしまうのです。
骨の三つの役割
- 体を支える。
- 内臓を保護する。
- カルシウムを貯蔵する。
骨の三つの成分
- カルシウム
- リン酸
- コラーゲン
骨で働く三種類の細胞
- 破骨細胞
- 骨芽細胞
- 骨細胞