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キャベツは胃腸の調子を整える

キャベツの千切り水にさらす

キャベツは、地中海沿岸地方原産のアブラナ科アブラナ属の多年草です。

 

古代よりイベリア人が利用していた原種がケルト人に伝わり、
ヨーロッパ中に広まったとされていますが、
当時は野菜より薬草として用いられ、
古代ギリシャ・古代ローマでは胃腸の調子を整える健康食とされていました。

 

キャベツは古代から「貧乏人の医者」とか「台所の医者」と呼ばれていました。
キャベツに秘められた栄養価の高さを、古人は食生活を通して心得ていたようです。

 

アメリカ国立癌研究所が発表したデザイナーフーズ・ピラミッドでは、
キャベツは癌を予防する食材として二番目に高い評価を受けました。

 

キャベツの旬は、以前は5〜6月でしたが、現在の旬は一年中です。
栽培地は冬から夏に向かって北上し、冬に向かって南下する形で移動します。
そのため、一年を通じて美味しいキャベツが楽しめるようになったのです。

 

キャベツは、淡色野菜の中では最もヴィタミンやミネラルを豊富に含んでいます。
淡色野菜の中でもヴィタミンCの含有量が多く、キャベツを2〜3枚、
生食すれば、一日の必要量の50%以上が摂れてしまいます。
ヴィタミンCは抗菌作用があり、美肌効果、風邪予防、疲労回復に奏効します。

 

特筆すべき事は、潰瘍の特効薬であるヴィタミンUが含まれているという事です。
ヴィタミンUは、キャベツから発見されたので、別名「キャベジン」と呼ばれています。
ヴィタミンUは、細胞分裂を促進する働き、
蛋白質生成を活発にする働き、壊れた組織を治す働きなどがあります。
そのため、抗潰瘍作用があり、胃潰瘍や十二指腸潰瘍に有効に働きます。
胃粘膜を保護し、胃潰瘍を治す力があるため、胃腸薬にも使用されています。
また、肝臓に余分な脂肪が沈着して起こる脂肪肝を予防する働きもあります。
豚カツにキャベツの千切りを付け合せるのは、
消化吸収を助けて胃を炎症から守るので理に適っています。

 

外側の緑葉は、ヴィタミンKが多く含まれています。
ヴィタミンKは、血液凝固を助ける働き、骨を丈夫にする働き、
肝臓に余分な脂肪が沈着して起こる脂肪肝を予防する働き、
肝臓の解毒作用を助けて肝機能をバックアップする働きなどがあります。

 

キャベツには、イノシトールが含まれています。
イノシトールは、糖アルコールの一種の水溶性ヴィタミンB様物質で、
リン脂質の構成物質で、筋肉や神経細胞に多く存在している栄養素です。
イノシトールは脂肪の流れを良くして、
体の中に脂肪が溜まらないようにする働きがある事から、
「抗脂肪肝ヴィタミン」とも呼ばれています。
また、動脈硬化予防の働きも期待できると考えられています。

 

キャベツにはイソチオシアネートという成分が多く含まれています。
イソチオシアネートは強力な癌抑制物質として知られています。
イソチオシアネートは肝臓の解毒酵素を増やす効果もあります。

 

キャベツには、強力な癌抑制物質であるインドール化合物が含まれています。
また、発癌物質の活性化を抑える酵素ペルオキシダーゼが多く含まれています。
ペルオキシダーゼは食品を加熱したり、調理する過程で発生する発癌物質の活性化を妨げる酵素で、
キャベツを低速圧搾式ジューサーで絞って生ジュースにすると効率よく摂取する事ができます。

 

キャベツに含まれる食物繊維の八割は不溶性食物繊維です。
腸の活動を活発にし、有害物質の排泄を促すので、大腸癌の予防効果が期待できます。

 

キャベツの品種

  • 春玉
  • 寒玉
  • 紫キャベツ
  • 黒キャベツ

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