アセンション2015

スティル式とは

アンドリュー・テイラー・スティル博士は、スコットランド系アメリカ人の四世で、
西部開拓時代のアメリカのヴァージニア州出身の医師で、オステオパシーの創始者です。

アンドリュー・テイラー・スティル博士は、少年の頃から人骨に異常な興味があり、
先住民の墓地から人間の死体を夢中になって発掘して骨格構造を研究していました。

ある日、激しい頭痛がした時に、家の庭先にあったブランコに後頭部を引っ掛け、
そのまま眠ってしまい、目が覚めてみると、頭痛がなくなってしまったそうです。

これは、後頭部をブランコに当てる事によって、頭部と胴体の重力で、
後頭部と第一頚椎の間が広がり、血液の循環が改善されたためであると考えられます。

アンドリュー・テイラー・スティル博士は、ごく初期から婦人参政権を支持し、
奴隷制に反対し、北軍の兵士として、また軍医として、南北戦争で戦っていました。
そして、戦争が終わると、また以前と同じ医師の仕事に戻りました。

その時代の医学には、ホメオパシー、アロパシー、折衷医学の三つの流れがありました。
しかし、アンドリュー・テイラー・スティル博士は、そのいずれにも満足できないでいました。
というのも、自身の三人の子供たちを流行性脳脊髄膜炎で亡くすという体験をしたからなのです。
そして、薬物を人体への冒涜として、自然治癒力を最優先する治療法を研究するようになります。

アンドリュー・テイラー・スティル博士は、自身の研究や臨床的な観察により、
どんな病気の患者にも必ず筋骨格系の異常があるという事に気付くようになり、
循環系と神経系のアンバランスが症状を起こしているのではないかと考え始めました。

そして、骨格を調整して血液の循環を改善しながら神経機能のバランスを回復させ、
体の機械的な調整によって循環系と神経系を円滑に機能させる手技療法を確立します。

やがて、自分でオステオパシー・クリニックを開業し、
頭痛、肩凝り、腰痛を主体に治療するようになりました。

その後は、肺炎、腸チフス、丹毒などの感染疾患にも挑戦し、
様々な病気を徒手療法による骨格操作だけで治したそうです。

1892年には、アメリカン・スクール・オブ・オステオパシーを創設。
現在では、全米に多くのオステオパシー医科大学が設立されています。

私たちの体は、全身に神経が張り巡らされています。
この神経は、脳と臓器や器官をつないでおり、脳からの命令を臓器などに伝え、
逆に臓器や器官からの情報を脳に伝える役割を果たしています。

多くの神経は骨のすぐ近くを通っており、骨格によって保護されています。
神経を保護している骨が何かの原因で歪んだりすると、
直接的または間接的に神経を圧迫して、その働きを鈍らせてしまうのです。

圧迫を受けたのが感覚神経ならば痛みや痺れを感じたり、
感度が鈍くなるなど五感に障害が起こります。
運動神経が圧迫されると力が入らなくなったり、筋肉の運動麻痺が起こります。
自律神経が鈍った場合は内臓の働きが悪くなったり、
心身症や自律神経失調症、鬱病、神経症などを引き起こします。

骨の歪みは、血管にも大きな影響を与え、血液の流れを滞らせます。
血管も神経同様、骨によって保護されています。
例えば、心臓は肋骨や胸骨、胸椎に守られていますし、
胸大動脈や腹大動脈も脊柱のすぐ脇を走っています。
大腿動脈も腕の動脈も骨に沿って通っています。
頚動脈も頚椎のすぐ側にあるのです。
そのため、骨格が歪めば血管を圧迫したり、曲げたりしてしまい、
血液の流れを悪くしてしまうのです。

血液の流れが悪くなると、全身に新鮮な酸素や栄養分が行き渡らなくなります。
また、細胞に溜まった老廃物の排泄も円滑にいかなくなります。

骨盤の中心には、仙骨という重要な骨があります。
仙骨は背骨と頭蓋骨を支えているので、仙骨が歪むと頭の骨も歪みます。
仙骨は多くの神経と繋がっているので、自律神経にとって要とも言えます。
仙骨の歪みを治す事で、自律神経の働きも正常になると考えられます。

オステオパシーの目的は、筋骨格系の異常の原因となっている関節を矯正して正常に戻し、
全身の血液循環を改善し、自然治癒力が充分に働くようにし、生命力を高める事にあります。

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Posted by iPhone at 08:59 | Comment(12) | TrackBack(07) |

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