大根とは
大根はコーカサスからパレスチナ原産のアブラナ科ダイコン属の越年草の肥大した根です。
日本には、インド、中国、朝鮮半島を経て1200年以上も前に伝播しました。
『古事記』や『日本書紀』にも記載があります。
昔から「大根おろしに医者いらず」という格言があるように、
酵素たっぷりの大根おろしは様々な民間療法で用いられてきました。
大根の栄養素の多くは皮の部分に多く含まれるので、
大根おろしにして皮ごと食べるのが理想的です。
大根おろしにする事で栄養を無駄なく摂る事ができ、
胃腸の弱い人でも無理なく食べられます。
大根の酵素はすりおろす事によって倍増します。
大根の細胞膜が壊れ、
中に閉じ込められていた酵素が大量に出てきます。
酵素が活性化しやすい金属製のおろし金を使うのが理想的です。
大根は、中国では漢方薬として利用されるほど栄養価の高い食品です。
根には、ヴィタミンCやカリウムが豊富に含まれており、
皮には、毛細血管を強くするルチンが含まれています。
大根の葉にはβ-カロテン、ヴィタミンC、カルシウムが豊富に含まれています。
β-カロテンには、癌予防の効果があるとされています。
カルシウムは、ヴィタミンCとの相乗効果で神経の高ぶりを抑える効果があります。
鉄とマグネシウムの含有量が多く、粘膜の症状を癒す作用もあるので、
風邪、気管支炎の咳止めや去痰などに奏効します。
大根は澱粉分解酵素ジアスターゼ、蛋白分解酵素ステアーゼを始め、
食用油を分解するエステラーゼという酵素やヴィタミンCを多く含んでいるため、
健胃作用があり、食中毒や二日酔いに奏効します。
特にオキシダーゼは焦げ魚にできる発癌物質ベンツピレンを分解するため、
胃癌予防に効果的です。
大根の辛味は、配糖体シニグリンが分解されてイソ硫化シアンアリルができたためのもので、
胃液の分泌を高め、消化を促し、腸を綺麗にする作用があります。
大根の辛味成分はイソチオシアネートという抗酸化作用を持つ成分です。
イソチオシアネートは活性酸素を除去する働きがあるので、癌予防の効果が期待できます。
イソチオシアネートは、摩り下ろしたり切ったりして細胞が壊れる事で生成される成分です。
そのため、大根おろしにした方がイソチオシアネートは増加します。
イソチオシアネートは揮発性のため、摩り下ろした後放っておくと、
辛みも栄養もなくなってしまうので、食べる直前におろすのが望ましいです。
食物繊維が豊富な切り干し大根も、
是非毎日の食卓にプラスしたい食材です。
大根が日光を浴びて干される過程で生成される
不溶性食物繊維リグニンが
癌細胞の発生を抑制する事が分かっています。
大根の品種
- 青首大根
- 白大根
- 守口大根
- 三浦大根
- 聖護院大根
- 桜島大根
- 葉大根
- 貝割れ大根
- 二十日大根
- 紅くるり大根
大根の薬効
- 消化促進
- 癌予防
- 高血圧予防
- 気管支炎改善
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