蕎麦とは
蕎麦は、アジア原産のタデ科ソバ属の一年草の実を原料として加工した麺類です。
蕎麦は奈良時代以前に日本にすでに伝えられていたと言われ、
酸性の痩せた土地でも寒冷地でも栽培可能で、育てるのにもあまり労力が要らないので、
飢饉対策用の作物として重宝がられていました。
現代のような蕎麦が庶民に普及したのは江戸時代からです。
蕎麦と言えば、手打ち麺を思い浮かべてしまいますが、
山形県では昔から粒蕎麦を実蕎麦と呼び、
汁物、煮物、蒸し物などの具として食べる習慣がありました。
ロシアでは、茹でた粒蕎麦をカーシャと呼びます。
蕎麦には他の穀物には少ないリジン・トリプトファンなどのアミノ酸も豊富なので、
良質な蛋白源としても重宝される食材です。
蕎麦に含まれるアミノ酸には、脂肪の増加を抑える作用がある事が分かっています。
ヴィタミンB群、鉄、亜鉛をバランスよく含む他、食物繊維も豊富です。
蕎麦粉は、色が濃いほど栄養価が高いと言われています。
蕎麦にはヴィタミンB1が多く含まれているため、
糖質の代謝を促進して疲労を回復する効果があります。
蕎麦には、特有成分であるルチンが含まれています。
ルチンは、ソバポリフェノールに含まれているフラボノイドの一種で、
血管壁を強化するコラーゲンの生成を促し、
毛細血管を丈夫にするため、動脈硬化の予防に役立ちます。
食物繊維も豊富で、腸に適度な刺激を与えて、蠕動運動を促してくれます。
蕎麦の食物繊維は、ほとんど消化されないまま胃の中に長時間とどまるため、
満足感が得られ、食べ過ぎを防ぐ効果があります。
蕎麦の特産地は、信州、出雲、盛岡、秩父などの寒冷地である上、
外観が濃い色なので、体を温める働きをする陽性食品です。
「江戸っ子は蕎麦好きで、関西人は饂飩好き」と言われるのも、
関東が関西より寒いのが一因でしょう。
海外にも、ロシアのカーシャ、
ポーランドのソバプディング、
フランスの蕎麦粉クレープなど、
寒い国に蕎麦料理が存在するのも、この理屈からよく分かります。
蕎麦の品種
- 普通種
- 宿根種
- 韃靼種
蕎麦の薬効
- 肥満予防
- 脳卒中予防
- 動脈硬化予防
- 浮腫み改善
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